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茨城県JA会館/有機野菜マルシェ

先日ご縁あり、JA茨城の方と繋がりを頂きました。土螢では、螢の料理教室として旅人たちと夕食をともにする機会があります。

【食と旅と】

自身で旅をすることも趣味の一つですが、日本を旅して目的の一番に入ることは、”食”があることだと思います。日本のような島国で多様な食文化があるのは、四季折々の季節・南北へと気温差のある国土柄、さまざまな食べ物や文化が地域で深く根強く繁栄したからだと思います。

“ご当地もの”は、現在ではB級グルメなど表現があり、キャラクターや町おこしなどで着目されることが多い現代ですが、本来の伝統食や地産地消は、文化や土地柄に着目すると、みる世界が変わりぐっと面白くなります。

水戸に住まうけれど、最近知ってとても身になり面白かったことは”紫銀梅(しぎんばい)”という梅があること。水戸の観光協会の方に教えて頂きました。

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紫錦梅(しきんばい)

主な使用食材
梅、赤しそ、塩

歴史・由来・関連行事
日本三名園の一つである、水戸の偕楽園は約100品種3000本の梅が植えられ、梅の名所として有名である。この偕楽園をつくったのが、水戸藩徳川家9代藩主、徳川斉昭(とくがわ なりあき)。斉昭公が梅の木をたくさん植樹したのには理由があり、一つは、梅が春の訪れを告げる花として人々を前向きな気持ちにさせるというもの。そして、梅の実の酸味は、喉の乾きと疲れを癒してくれるため、軍事用の食料として最適だったということから、梅の木が数多く植えられることとなった。
偕楽園で実った梅を余すことなく有効活用しようと斉昭公が考案したのが「紫錦梅」である。傷がないきれいな梅は梅干しにしたり、梅酒に使うが、傷があったり、見た目が悪い梅を木槌などでたたき割って種を除き、身だけをしそと漬けたものが「紫錦梅」である。別称で「梅びしお」とも呼ばれる。
茨城県では、偕楽園のほかにも、同じ水戸市内にある弘道館や、筑波山など梅の名所が多かったが、実は食用梅は県内であまり流通していなかった。しかし近年になって、茨城県産のブランド梅・常陸乃梅が普及しつつあり、食の面でも梅が名産となっている。

食習の機会や時季
梅の実は6月中旬から下旬に収穫するが、保存食であるため年間を通して食べられる。

飲食方法
少しかたさが残っている梅を木槌で叩いて種をのぞく。梅の重さの10%から15%程度の塩を振り入れてよく混ぜておく。赤しそを梅の目方の10%程度用意し、洗って汚れをとり塩をまぶして半日ほど寝かせる。すると黒いアクが出てくるので、それをとってから梅に加える。しばらくすると、赤紫蘇の色が梅にも移り、きれいに発色するので、塩が馴染んだら食べどきである。
白米やおかゆのお供にしたり、おにぎりの具材にしたりと活用の幅は広い。また、夏はたたききゅうりに和えると、食欲が低下する時期でもさっぱりと食べられる。

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こうして、探してみると至る所に伝承食、昔の人の知恵のある暮らしが身近にあることを知るわけです。無駄にしないから生まれる智慧にも、美しさを感じています。旅の醍醐味では、伝承食を知ったり食べたり。そしてその地で生まれ育まれたのものを食す経験は、何よりもその土地と旅を記憶する出来事になると、自身の経験をもとに土螢でも食の時間を大切にしています。

今日は雨のお天気ですが、有機野菜マルシェが開催されているそう。茨城の恵みをたっぷりとお皿に並べる。そんな食卓を作れるように、週末の旅人は向け仕込みをしていきたいと思います。

梅薫る、始まりの春の旅人さんたちへ。土螢、螢の台所、春のお野菜を楽しみにお越しください。

https://youtube.com/@jaibarakikenchuokai?si=xjYqLG6cgBUN8HXA

↑JA水戸【クリオテLab】動画もチェックしてみてくださいね。

余談ですが、水戸のJA本館1階にはクオリテlabというシェアキッチンがあります。有機やオーガニックへの取り組みを強化しているとのことで、食の交流所として利用できるそうです。素敵な取り組みをされているので、是非ぜひ利用してみてください。か

娘がようちえんでお世話になっていた栃木県茂木町は給食のオーガニック化を進めていく動きがあるそうで、活発な意見の場があると聞いたことがあります。水戸は学校数も多いことから、給食のオーガニック化へはまだ程遠いと思い込んでいましたが、JAさんの方でもオーガニックへの考えや、水戸でも何かを巻き起こしたいと考えているという情報を知り、千里の道も一歩からと嬉しく思いました。

腸は脳で、脳は腸という言葉を最近よく耳にしています。昔ながらの日本人の表現にも肚(腹・はら)を据える、肚黒い、肚を割る。という言葉があるように腹の中に何があるかによって、思考や感情がみるみる変わり第二の脳とも呼ばれています。オーガニックや有機野菜など、わかってはいるけれど中々始められない、どこに売っているかわからない、という言葉も私自身料理をするものとして耳にしています。完璧でなくていい、無理矢理でなくていい。ただ、気づいたら心地よい暮らしだな。と自然に気づけることが重要かなと思っています。

私たちが、意識を向けた先に水戸でもいろんな活動をされている方がいることを知っていただけるだけで嬉しいなと思っています。

土螢へ食の繋がりの輪を広げてくださった、萩谷さん・木村さん。

この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました!

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