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秋分の日、多謝

紙芝居公演、ご来場頂きありがとうございました。

2023年、秋分の日。土螢での公演をと、声をかけてくださった木綿子さん。4回目の公演、森や海の仲間たち、みんなが帰ってくるという嬉しさ。梅雨の終わり頃から、わくわくとしていた。

その日の世界ー

何度も何度も見ていても、わたしは何故か毎回新しい。その日の気持ちや、心の位置で、見えたり感じたりの部分が変わるのかもしれないということに気づいたのも、今回のことだった。

毎度、心の奥底がきゅーっとなる。もっと素直にシンプルに、まっさらでそのままに生きていきたいと思わせてくれる。そんな木綿子さんは、精霊のようであり、勇ましい勇者であり、わたしにとって心を健やかにしてくれる、友人だ。

先日、読んだ本の中で”身体は食がつくり、心は言葉がつくる。”という文字が頭に残ったばかりだった。どちらかに偏ってもならず、調和のとれた状態が、心身共に健康である。ということ。”心は言葉がつくる”に心底共感して、良書を読む、いい言葉をつかい、浴びること、言葉のチカラをより意識する日々の習慣が定着しはじめたところだった。

まさしく、木綿子さんのつくるホロロンホロンの物語は、心の栄養がたっぷり詰まった時間だった。

食・からだをつくるー

在来作物を使い、自ら森や畑へ出向いて材料を集めるところから、菓子作りに向き合っているcayaさん。店舗は持たず、繋がりのあるショップの片隅やイベント出店にて菓子に出逢うことができる。

毎回その時々の感性を大切にしてくださっている。手間をかけてくださる旨味、自然の恵みをそのまま授かるような体験をさせてくださることが有難い。薫さんの菓子や作物、環境に関する願いや想いが手に取るように伝わる。

心からだ、ひとー

大切だからこそ、体感してもらいたい。そうやってこうやって、自分にとって大切な人と来場して頂いた方が多かった。そして、わたしのために、はるばるお越しくださった方も。様々なご縁で紡いだ温かな輪のチカラは、わたしたちの日々や生きることに繋がっていくことだと思えた。

母の伝えー

ちょうど9月になったばかりの頃、記憶障害を患う母が、私にこんなことを言った。

“ひろ野、親孝行は相手を感じた時に、引きずりだしてでも、無理矢理でもいいから、思ったときにやりなさい。”

この言葉は、会いたい人、意識が向いた人、日頃から感謝している人へ、後回しにはせず、想えた時に素直に真っ直ぐに行動しなさい。という意味が込められていて、時間は無限ではなく有限であることを、母の一声でわたしは感じた。

公演の最後に、少しばかりお話しさせていただいたわたしの気持ちは、ここに繋がるものがあった。今日この日、この場所に集まってくださるみなさまが、それぞれに何かを感じて、木綿子さん、薫さん、土螢を選び集まってくださった。そして、今日感じたことはきっと、あなたの大切な誰か、身の回りの環境を豊かにすることへと、通じ繋がっていくこととなる。

この日の気持ちを心の灯火にして、日々生きているということをたっぷり味わっていきたいと、心の底から思った瞬間だった。

そんな瞬間がこの場所で産まれたことに、深く深く感謝しています。

秋分の日、心からのありがとうを込めて。

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