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六度目の夏

向日葵が空高く背を伸ばすように、朝顔がぐんぐんとつるをのばしていくように、夏休みのこどもたちはみるみる成長し、ぐんと大きくなることを感じた。

生まれて6度目の夏、あの子はわたしたち親の手が届かない、子ども時代のこどもを満喫する世界へ飛び立つことを春先に決めた。

日数も予定も、彼女の意向を家族3人で話し合い、初参加の七日間のサマーキャンプ。たった7日、されど7日。親の心配をよそに、夏への期待を交えながら、自分の荷物を整理し、心の準備を季節が変わる時期、心の中で静かにしていた彼女。

身体より一回りも大きな荷物を背負う姿は、娘ながらが強く勇ましく、格好よかった。

娘のいない7日間、夏休み日々互いに向き合わざるおえない状況に、やかましく思う気持ちは一体どこへやら。いざ、旅へ出すと、言葉にならぬ感情、今頃何をしているんだろう?という思いを馳せる親心のようなもが、湧いてでた。

一方で、主人はピシッとしていて、”あの子は大丈夫だから。”と底知れぬ信頼を寄せている。このなんとも言えぬバランスが、わたしたち家族の輪を強いものにしてくれているんだなぁ。と冷静にさせてくれると同時に、親として我が子を、信じることをもう一度、噛み砕いて日々を味わった。

信じるという言葉は、安易にそこらで目にしたり聞いたりするけれど、本質的な”信じている・信頼する”という言葉を、身体に心に深く落としていくことは、子育て最大の醍醐味であり、子育てのみならず、夫婦関係や友人、人間関係の課題なのではないかという経験を私自身がさせてもらう。

まだこんなに小さな手のひら、出発前に沢山握りしめた。

帰ってきた彼女の姿は、ご想像におまかせ。

世界はとっても広くて、日々の目の前のことはほんの一部に過ぎなくて。自分の常識が全てではなくて、ものさしは計り方も長さも多種多様であること。

いろんな人がいて、いろんな生き物がいる。

どんな自分であっても、きっと地球は居場所をつくってくれている。

まわりの環境がどうであれ、いつまでもわたしの真ん中を大切にできる人であってほしいと願った。

そして、これから先いつまでも、どんなときも、おかえりなさい。と彼女の歸る場所でありつづけることを、この夏約束した。

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