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小さいお客さん、のおはなし。

小さな頃の記憶は年々薄れていく一方ですが、自信がついたこと、得意だったことなんかは案外覚えていたりします。

春休み、小学生の男の子がお小遣いを貯めて宿泊しに来てくれました。何か思い出に残るようなことをさせてあげられたらなあ…と

“こどもだけで考える”をテーマに夕飯は全て子供達にお任せしました。

何も手出しせず、見守る。

これが自分の子となるとなかなか難しいことなのですが、こんな機会があると嫌でも黙っていられるものですね。親としてとてもありがたい経験です。

自由であることは、同時に不自由でもあるということ。

ありったけの知識や令和の子供らしくSiriで調べものをしたり。

四苦八苦する姿についつい、にやけてしまうのでした。

縦横無尽にスーパーを駆け回る姿が、私はなんだか羨ましくて。いつのまにか毎日の名もなき家事を”億劫だなぁ”と感じている自分に気づくことに。どんなことにも目を輝かせて取り組む子供達に忘れていた心を取り戻してもらうような感覚になりました。

この日、子供達が作ってくれたのはカレーライス。

言うまでもなく、どんなご馳走より美味しい味。

この日、彼が書き残したメモや頂いたお代は大切に保管しています。

いつか彼に家族ができたとき、タイムカプセルのように渡せたらなぁ。と女将の小さな夢ができました。

またのお越しをお待ちしております。

#土螢

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#体験

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