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雪と音楽、下北沢

MASH tour LIVE Wake up in Shimokitazawa

今年というか、去年から。この目で確かめておきたいことへの、歯止めをするのをやめた。去年、森山未來×エラ・ホチルドの舞台FORMULAを観に行ったことが分岐点だったと思う。母親つきっきりの子育ては卒業のタイミング。私自身、自由が効きやすくなったというのも勿論大きいけれど。

直感で観ておきたいことや、聴いてみたい、感じたいことはすぐに行動できる環境になってきた。

MASHさんもその一人。名古屋出身のアーティスト。普段見ないテレビだけれど、暮れの実家滞在中に偶然耳に残る曲を聴く。メロディというよりも、歌詞や言葉が突き刺さってくる感覚は、音楽の扉を開け始めた中学時代に戻ったような懐かしさがあった。この人見てみたい、聴いてみたい。とすぐさま調べると、2月11日下北沢にてツアーライブがあることを知る。

これは、行くしかないなぁ。即座にチケット購入。待ちに待ったその日は、関東大雪警報がなされたわけだ。

雪の心配もあったけれど、下北沢は変わらずにアットホームに迎え入れてくれる。

夕刻時、岸田総理がマスク着用の指針を発表した。世間や世論では様々な意見が飛び交うこともあるだろうが、なんとなくホッとできたのもこの日だった。

ライブハウスに行くと、今までのアーティストたちの爪痕が隅々に残っている。メディアやニュースでは取り上げられないような、小さな小さな灯火たちは、こうやってそうやって、乗り越えてきたのだろう。と考えさせられた。

MASHさんはこんなことを話していた。

日頃それぞれが色んなものやことに励み励まされていて、その中に音楽という船もある。今日ここに集まる人々はそれぞれの船にのり、今日MASHというアーティストのライブ、下北沢440を港として集まってくれた。

これから先もそれぞれの船で航海をして、それぞれの行きたい港へと舵を切ってほしい。

MASHのありったけのエネルギーが、バンドで集まった皆をも引きつけて、一丸となった夜だった。何より、一人一人が心の底から楽しんで音楽へ向き合っている様子が手に取るように伝わってきて、音楽っていいな、これだよなって。音も言葉も表現も心も一体化していたと思う。

大人になると見えなくなることが沢山ある。見えなくなって迷うことも沢山ある。だけれど、見えてた頃を思い出せるって本当は誰だってできる。素直になれば、難しいことは意外にもシンプルで美しかったりする。

出逢いたい人、行きたい場所、観たい、経験したいこと。私をよりわたしらしくする生き方、考え方。この時代だから、今日だから、今だからできること。思ったままに、ありのままに。

人生は冒険だ

その言葉、まさしくその通りと染みに染み渡る。今日この港に立ち寄ってよかったと思った。

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